公認会計士のキャリア・年収とは?日米差から明らかにします。

監査法人の給与はいい?(日本の監査法人編)

以下で実際の給与を見ていきましょう。

日本の平均よりずいぶんもらっているな、ということはすぐお分かりいただけると思いますので、ここでも米国との比較をしていきます。

給与は人によって違う?
監査法人の給与テーブルは完全に職位連動で、前職経験があろうとなかろうとスタッフであれば経験加給を除いて基本的に全員同じ給与です。
福利厚生は?
残念ながら、日本企業によくある「持家手当」「家賃補助」「家族手当」といった手当はありません。
初任給は?
日本の監査法人は前述の通り全員試験合格者となっており、監査法人間のリクルート争奪戦がなされた結果、現在大手の初任給が31万円程度で落ち着いているようです。これは職歴があろうと新卒だろうとスタッフとして入社する限り同じです。

これを高いととらえるか、安いととらえるか、人それぞれだとは思います。ファーウェイなどの中国IT企業などの外資系事業会社はこれを超える初任給を出しているという日経新聞の報道もありましたしね。

ただ新卒の22歳の試験合格者が、何の職歴もなしにいきなりこの給与をもらえるのは十分高収入と言っていいのではないでしょうか。また、シニアへ昇格すると法人により差はありますが35万~40万円程度のベース月給となります。新卒から入社しスタッフ経験を4年とすると、27歳ごろの時ですね。

年収1000万円はいつ見えてくる?
残業代やボーナスを含めるとスタッフで年収500~700万円、シニアで年収700~1000万円というのが実際のところです。
通常4~5年目でシニアとなりますので、26や27歳で1000万円近く稼げる、というのは夢がありますよね。

近年の働き方改革を受けての年収ダウンを気にされるかもしれませんが、隠れ残業が減ったが実際の残業代はそこまで減っていない人が多いように思います。

 

全体の給与テーブルは?
今後はもう少し残業規制が厳しくなりそうなので、以下のテーブルではやや保守的にまとめました。
(以下のテーブルは保守的に、残業をあまりしない・ボーナス査定が高くないケースです。)

パートナーの給与は2000万円以上となっており、一般的には高所得といえるのではないでしょうか。

上場企業の役員ほどの給与水準ではないですが、競争がそこまで激しくなく、給与的にも割合的にも大きい上場企業の部長くらいの位置づけのように思います。(あと、実はパートナーだけ退職金が5000~1億円という噂・・・夢がありますね)

そういえば自分の市場価値を客観視しようと思ってミイダスってのを見つけたのですが、ぽちぽち質問を進めていくと自分の今の市場価値=想定年収を出してくれて面白いです。(ちょっと実際より高い気もしますが・・・。)

将来的にはどうなっていく?
各法人、今後はパートナーの人数を絞り、パートナーの報酬を後述の米国(5000万円以上)に近づけていく方向で動こうとしているようです
背景は、以下の二点といわれています。
①監査のAI化が進むにつれて会計士の仕事が減る→専門性の高い仕事を集中できるようになる→時間単価を上げる、という技術革新
②証券取引、監査のグローバル化により、国家間の監査報酬是正の動き(これは実現するか不明ですが。。。)

監査法人の給与はいい?(アメリカの会計ファーム編)

では、次ページではアメリカの会計ファームでの給与水準について見ていきましょう。

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